音楽レーベルがX(旧ツイッター)を著作権侵害で訴え、裁判所が主張の一部を認容した件(Concord Music Grp., Inc. v. X Corp., 2024 U.S. Dist. LEXIS 38239)

研究成果: ジャーナルへの寄稿学術論文査読

抄録

本件は、複数の音楽レーベル(NMPA: The National Music Publishers’ Association)がX Corp.(旧ツイッター: Twitter、以下「X/Twitter社」という。 )を著作権侵害で訴えた結果、連邦地裁が、原告側の主張の一部を支持した判決である。この訴訟に対して、X/Twitter社は裁判所に棄却を求めてきたが、担当判事のアレタ・A・トラウガー判事は、棄却を認めなかった。連邦地方裁判所は、「ユーザーがより長い動画をアップロードできる有料サービスであるXプレミアムを通じ、Xが著作権侵害を助長した」というNMPAの主張の一部を認めている。
SNSが身近になり、誰でもが音楽を伴う映像を発信することが可能となった現代における重要な判例の一つである。より具体的には、X/Twitter社の行為が、直接侵害(direct infringement)、寄与侵害(contributory infringement)および代位侵害(vicarious infringement)の3つの理論に基づいて責任を生じさせると主張し、直接侵害と代位侵害は棄却されたが、寄与侵害については認容された。
本文言語日本
ページ(範囲)243
ページ数253
ジャーナル国際取引法学会
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出版ステータス出版済み - 2025/03/01

キーワード

  • 著作権侵害
  • X/旧ツイッター
  • 直接侵害
  • 寄与侵害
  • 代位侵害

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